2020年5月8日金曜日

購入本 2 日本キリシタン教会史

「オルファネール 日本キリシタン教会史 1602-1620」  

    井出勝美訳  ホセ・デルガド・ガルシア註   雄松堂書店  昭和52年3月発行

この本にたどり着くには前段があって、まず、ルシオ・デ・ソウザ氏と岡 美穂子氏との共著「大航海時代の日本人奴隷」を読んで、そこから、ノンフィクション作家 星野 博美氏の「みんな彗星を見ていた」を読んでこの本の存在を知ったと言う、いつもながらの私の読書方法。 この本、市の図書館にも県立図書館にも無く、ネットで探った古書店にも無く、結局ネットオークションにあり競る相手がいるわけもなく難なくゲット。


内容としては、1578年スペインに生まれたパードレ・フライ・ ヤシント・オルファネールは1600年に聖ドミニコ会に入会し、1607年に布教活動のため来日。 1622年火あぶりの刑で殉教、神のもとへと旅立ったわけですが、彼は布教活動の傍ら見聞した殉教者の状況を克明に記録し、大阪夏の陣と言う日本の歴史的な転換期の状況をも記述してくれています。 あとになってから歴史家が記述する事柄などとは違い、これはあくまでも当事者としての報告書であり、フィリッピン経由でバチカンに届き今こうして読むことができるのですが、遠い昔の話などと言ってはいられない、たいして変わっていない今の世界の状況に思えてしまう。  星野氏によれば、福者となったオルファネールに、今も故郷の人達が教会でミサを捧げているとのこと。 合掌

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