午後はリバティホールでのシンポジウム。私が参加したのは、3日間行われたうちの5日の午後の部のみです。
国際学術研究会「交響する古代」
主催 明治大学大学院文学研究所 日本古代教育・研究センター
Session3 「東アジアにおける国家の形成と文字」
大塚初重(明治大学名誉教授)
東アジアにおける国家の形成と文字ー日本における古墳時代の歴史的意味
朴 天秀(慶北大学校考古学人類学科)
三国古墳時代における韓日交渉の変遷と歴史的な背景
王 巍(中国社会科学院)
文字と文明
神野志 隆光(明治大学大学院)
文字の受容と日本語
徐 建(中国社会学院)
出土文字資料と古代史研究ー中日韓参三国の古代木簡を例として
吉村武彦(明治大学)
列島の文明化と国家のしくみ
会場は撮影禁止のため休憩時間に撮った、朴先生と大塚先生です。大塚先生がさびしそうに見えますが、いえ、お元気でした。
大塚先生は、近年の発掘調査などをふまえて、定説あるいは定説となりつつあることがらの見直しを迫られる可能性も、具体的な遺跡名を一部あげて解説されていました。
朴先生は、以前NHKへの出演の中での発言や先生の著書「加耶と倭」にも書かれている、倭と新羅との交流を重視した内容でした。それと、「渡来人」との用語には違和感があり、「移住民」を使うべきではないかともおっしゃっていました。
王先生や徐先生の研究分野は、私にとっては不勉強な部分なのですが、甲骨文字以前の絵文字と言っていいのか、文字につながるかもしれないものが、紀元前8000年の年代を与えられているのに驚きました。
木簡は、中国でも多数出土しているようです。韓国の木簡研究は少し遅れている、北朝鮮は今のところ木簡の出土はないとのことでしたが、これから、この分野は調査が進めば大きな成果が出てくると思いました。