2018年12月31日月曜日

今年最後の

私のブログを御覧になっていただいている極少数の方々に、今年最後の記事は少々マニアックな内容です。

画像は、1964年に開催された東京オリンピックの、自転車競技のみを取り上げた写真集です。発行したのは東京上野にある老舗自転車店の店主が中心になって活動していた、
VELO CLUB TOKYOの面々。当時日本では超マイナーな競技、今もマイナースポーツの部類に入る自転車競技。たしか、1964年から10年ほど後に、1500円ほどで購入したと思います。白黒写真で色あせたカバー、時代を感じます。 この表紙写真は2人乗り自転車で競技するタンデムスプリント競技で,現在は行なわれていません。準決勝のゴール直前の画像で手前のイタリアチームは頭を下げてもがいています。向こうはドイツチームでこの時は東西統一チームとして出ていたんですね。この表紙写真で私がまず目が行くのは、自転車のフロントフォーク部分。イタリアチームとドイツチームとではフロントフォーク先端部の曲げ(オフセット)具合が違います。これによって、フロントセンター(フロントフォーク先端についているハブという部品の中心と、前ギア、チェーンリングの中心部分との距離)が違っています。それは、前輪の左上あたりの部分とフレームのダウンチューブとの間隔で見て取れます。それによってイタリアチームの自転車はクイックな操縦性、ドイツチームのは直進安定性重視の設計のようです。イタリアチームの自転車は当時の競技者憧れの自転車で、イタリア、チネリ社のもの。チェーンリング、クランク、ハブもイタリア、カンパニョロ社製とイタリアが世界一でした。今の自転車部品は日本のシマノが世界一です。ちなみに、この時イタリアが金メダル、ドイツチームは3位、2位はソ連となっています。

と、座が白けたところで、今年一年皆様方にはお世話になりました。
        来年もよろしくお付き合い願います。


2018年12月20日木曜日

鴨志田御本家


帰りがけ「星神社古墳」に立ち寄ると、古墳の地主でもある鴨志田本家御当主にお会いした。以前にもお話をお伺いしたことがあったが、今回現況などをお聞きすると、古墳やご自宅の将来を案じているご様子。そして、2015年に亡くなられた弟ぎみが残された論文などの遺稿を纏めて、ご親族で自費出版された貴重な御本を頂戴した。ありがとうございました。拝読させていただきます。

下見


常陸太田市の「この地点付近」を下見してきた。低平なマウンドらしきものが有ったが、後日皆さんと確認してみよう。

2018年12月17日月曜日

大洗町 講演会



大洗町で開催された考古学講演会「太平洋を見下ろす大洗の王墓」へ参加してきた。
同じモノあるいはコトについての解釈が、研究者によって異なる場合があることは、仮説である以上、ある意味健全なことなのだろうなと理解した。

2018年12月13日木曜日

乱読本

                                            天理市黒塚古墳展示館  黒塚古墳出土鏡


◦「ふしぎなキリスト教」
           橋爪大三郎、大澤真幸   講談社現代新書
◦「ケベックを知るための54章」
           小畑精和、竹中豊 編著  明石書店
◦「思考術」
           大澤真幸著        河出ブックス
◦「ナショナリズム論・入門」
           大澤真幸・姜尚中 編   有斐閣アルマ
◦「免疫学の巨人」7つの国籍を持った男の物語
           ゾルタン・オヴァリー著 多田富雄訳
                        集英社
◦「民俗学と歴史学」  網野義彦、アラン・コルバンとの対話
           赤坂憲雄著        藤原書店
◦「ハンガリー狂騒曲」
           家田裕子著        講談社現代新書
◦「私にはいなかった祖父母の歴史」ある調査
           イヴァン・ジャブロンカ著 田所光男訳
                        名古屋大学出版会
◦「骨が語る兵士の最期」
       太平洋戦争、戦没者遺骨収集の真実 
            楢崎修一郎著      筑摩選書 
◦「記録を残さなかった男の歴史」
       ある木靴職人の世界・・・1798-1876
       アラン・コルバン著  渡辺響子訳 藤原書店
◦「終わりなき革命 ハンガリー1956」
             ビル・ローマック著 南塚信吾訳
                        彩流社 
◦「東欧革命1989」ソ連帝国の崩壊
       ヴィクター・セベスチェン著 三浦元博、山崎博康訳 
                           白水社
◦「教会領長崎」イエズス会と日本
             安野眞幸著     講談社炎暑メチエ 
◦「移動がつくる東中欧・バルカン史」
             山本明代、パプ・ノルベルト編 刀水書房
◦「東欧地域研究の現在」
            柴宜弘、木村真、奥彩子編  山川出版社
◦「民族浄化を裁く 旧ユーゴ戦犯法廷の現場から」
             多谷千香子著     岩波新書
◦「バルト海のほとりにて」 武官の妻の大東亜戦争
             小野寺百合子著     共同通信社
◦「武具が語る古代史」 古墳時代社会の構造転換
            川畑純著         京都大学学術出版会
◦「平成史」
            佐藤優  片山杜秀    小学館
◦「国立歴史民俗博物館研究報告」 第183集
                         国立歴史民俗博物館 
◦「祇園大塚山古墳と5世紀という時代」
           上野祥史、国立歴史民俗博物館 編  六一書房 
◦「サバイバル ボディー」人類の失われた身体能力を取り戻す
            スコット・カーニー著   小林由香利訳
                          白水社
◦「1491」先コロンブス期アメリカ大陸をめぐる新発見
            チャールズ C・マン著
             布施由紀子訳  NHK出版




 



       
           



2018年11月29日木曜日

常陸太田市 玉造町と下利員町のことなど





常陸太田市玉造町には愛宕神社が鎮座している。これは以前にも紹介しているが震災のために社殿は損傷している。それにしても立派な社殿だが、過去に隣町の芦間町には遊郭などがあったらしく、付近に裕福な氏子さんが多数いたのだろうと思う。この愛宕神社、金砂郷村史によるともとは久米にある常光院にあったが、元禄六年(1693年)光圀の命により玉造に遷座されたとある。さて本題だがこの玉造、名前の通り玉造遺跡の可能性がある中平遺跡と玉造横穴墓群がある地点でもある。昨年、国土地理院の1:25、000の地図を眺めていると、玉造町から西へ4、5kmほどの所の下利員町内に「玉」と云う地名があることに気が付いた。今日、農耕器具で作業されている地元の、50歳代思われる男の方に「玉」の地名の謂われお聞きしたが、知らないとのお答え。さて、どうしたものか。

2018年11月25日日曜日

大洗町 古墳への道







戦車が突入した旅館の向かい側にある細い道を上っていくと、右手の民家の庭の奥に坊主山古墳の後円部?が見えてくる。さらに細い道を行くと、左手のこんもりとした茂みが車塚古墳となる。車塚古墳の案内板を見て真後ろに、この地の最古の古墳とされる姫塚古墳がある。そこから少し行ってから左折し50m程行くと、新発見の仮称「五本松古墳」の調査区域がある。この丘陵の古墳群は太平洋の海岸線との関係はもとより、茨城県で唯一、三角縁神獣鏡を持つ大場天神山古墳などとの関係もうかがえる、興味深い地域なのだろうと思う。


大洗町 埋蔵文化財企画展





大洗町の旧大貫小学校で開催されている埋蔵文化財企画展に行ってきた。
地図の上に出土遺物を立体的に配置したり、普段見ることのできない日下ヶ塚古墳の遺物があったりで、いや~よかった。

2018年11月15日木曜日

再度確認




常陸太田市の浅川と山田川に挟まれたこの地の南側斜面に、横穴墓群の可能性がある地点がある。この地点は茨城県遺跡地図には載っていないが、一部の人達には知られた存在の様だ。2段目画像の斜面にあり3基確認しているがもっとあると思う。南側は眺望が開け、大里地区が良く見える。

2018年11月11日日曜日

復習と予習

 前回、常陸太田市の遺跡分布調査を行ったさい、画像右側の丘陵斜面で複数の横穴墓を発見している。そして、丘陵頂部では複数の古墳の可能性があるマウンドを発見している。
ちなみに道路の先が南側方向である。画像左側はまだ調査していない。
 近くには親水公園が整備され、その西側には、以前私家版として一部の方に公表した「特異地点」がある。
東側の民家の裏には鳥居があり、個人で祀る何かがありそう。
 画像右側には、遺跡地図に載っていない横穴墓が複数あり、改変されているらしいこの道路の先を調査したいと思っている。
小さく切れ込んだ谷津状地形斜面の中段に複数の横穴墓があるが 、斜面下段にも埋没した横穴墓の存在が想定できる。このような谷津状地形の閉塞しているように見える場所に築かれた横穴墓群が他の地点にも有る。
高所に立てば、この地域の要となるのだろう大里地区が望める。

青空と星神社古墳


田植え後のように見えますが、二番穂(稲孫)が出ている状況です。
星神社古墳の墳丘の木々が色づいてきました。
まだ、拾える時もあります。

2018年11月4日日曜日

日立市 正伝寺




日立市大久保町にある小さなお寺「正伝寺」地点は天神山城跡。詳しくはA氏のホームページを見ていただきたい。このお寺、私の実家と少々関係がある。

日立市 暇修館




地元に住んでいながら、たぶん小学校の課外授業で訪れて以来の再訪になると思います。
水戸藩が城郭跡の上に造った郷校。現在のは復元された建物。

日立市 大久保鹿島神社




日立市大久保町にある「大久保鹿島神社」 私の小中学校の同窓生だったU君の実家が、この神社だったと記憶しているが、さて、なん十年ぶりの訪問になるのか。県北では珍しい流鏑馬神事がこの神社で行われているが、まだ見たことがない。来年は見てみたいと思っている。