2021年9月29日水曜日

常陸太田市 中野町の過去の調査




 上段画像は、北から見た中野町の独立丘陵で、画像中心部には郡戸小学校の校舎が見えます。

この風景は、私にとっては故郷の風景のように思えるほど馴染んでいます。

この丘陵については、「茨城県立太田第一高等学校 史学会」が昭和33年6月3日に調査を行い「史考 第15号 10周年記念号 郡戸古墳調査報告」として、貴重な報告がなされています。 この郡戸ですが、元はこの付近は郡戸村でしたが、昭和30年久米村、金砂村、金郷村との合併で金砂郷村になり、その後の合併で常陸太田市中野町となったわけですが、昭和33年当時は郡戸村との意識が残っていたと思います。

さて、その「史考 第15号の調査報告」ですが、中野冨士山古墳がある丘陵南端部地点から郡戸小学校地点までを、史学部員13名が3班に分かれて調査を行ったとあります。

そこには略図が示されていますが、中野冨士山古墳の北側には道路が通り、いったん丘陵が途切れるのですが、それが示されていません。そして、中野冨士山古墳の存在に気が付かなかったのが理解できません。なぜなんだろう?

他には、この丘陵西側に展開する横穴墓を多数発見しています。 私達も調査したことがありましたが、地形的な問題で危険かつ藪化して困難を窮め一部しか調査できませんでした。 そんな貴重な「史考」を後世に残してくれた太田一校の先人の皆さんには感謝しかありません。

下段画像は、数年前に拾った「中野冨士山古墳」の埴輪?、土器片です。 焼成前底部穿孔の底部は数点採集されていますが、口縁部はなかなか拾えません。 試掘調査時にはそれなりに採集されていますが、特徴としては焼きが甘ため細片が多いです。 


2021年9月25日土曜日

終わっていなかった




稲刈りが終わっていなかった「星神社古墳」。 台風が来る前に作業を終わらせたほうがいいと思いますが、作業される方は大変です。

秋のコスモスは、やっぱりピンクと白がいいですね! 黄色はどうも?

前方部にある「鴨志田家墓所」も歴史的意義が十分にあり、古墳とは別にではなく、もう、一体となってしまっているように見えます。
 

2021年9月22日水曜日

佐竹氏の墓





知人の過激なイガレンジャー氏の影響もあって、中世史も少しは勉強しないといけない雰囲気に思えて、以前にお邪魔したことがある常陸太田市増井町にある「正宗寺」へ、佐竹氏のお墓を実見してきました。 そして、助さんこと「佐々宗淳」のお墓もあるので、そちらへも。 彼の戒名は号でもある「十竹」なんですね。 この十をみて少々どっきりしました。

wikipediaによれば彼の生年は寛永17年(1640年)西国の生まれ、僧としての修行ののち儒学者となった知識人とあり、時代的にはキリシタンとの接点はなかったんでしょうね。

東北に移封された佐竹藩には「ペードロ人見」なる人物が記録されていますが。
 

2021年9月18日土曜日

鯨ヶ丘の小さな神社





 鯨ヶ丘を運転中、よそ見をして見つけた神社。(あぶない!) 一瞬、古墳を改変した神社ではないのかと思って立ち寄ってみました。 以前の鯨ヶ丘散歩時には気が付かなかったという、やはり見る目がないんでしょうね。

馬場八幡宮前の道路を南に、うどんのいずみや本店の手前の右側にある小さな「金砂神社」
丁度、植木の選定をされていた方がいたのでの話を伺うと、以前公民館があったこの地点に土盛りをして他所から移した神社だそうです。 古墳ではなかった。

名前からして、例大祭に関係しているわけですが、灯篭には佐竹マークがありました。

2021年9月16日木曜日

まだら模様






 稲刈りシーズンになってきました。 星神社古墳の付近は、稲刈りが終わっているところと終わっていないところと、まだら模様になっていました。 閉塞感ただよう世間ですが、物事は着実に進展しています。 良い方向に向かってほしいと思うのは、誰でも思う気持ちです。 マスクと消毒が当たり前になって、インフルエンザ感染が話題にならなくなりました。 早く、某C国コロナもそうなってほしい。

2021年9月14日火曜日

いちばん活力あるもの






 ネガティブなニュースばかりの世の中で、今一番活力があるのが「雑草」いや、失礼。私が名前を知らないだけで、野に茂る草々でしょう。 地元の方たちが手入れしている花々を飲み込み、古墳への登りでも元気いっぱいです。 

墳丘ではそれほどでもないですね。 まだ、元気に蝉が鳴いていた「中野冨士山古墳」です。

2021年9月8日水曜日

乱読跡

              そう、あの古墳の埴輪です。


〇フィールドの生物学ー14 「裏山の奇人」 野にたゆたう博物学 

               小松 貴著    東海大学出版部

〇「人類は何を失いつつあるのか」

  ゴリラ社会と先住民社会から見えてきたもの

       山際 寿一 対論 関野 吉晴   東海大学出版部 

〇「昆虫学はやめられない」 裏山の奇人、徘徊の記 

               小松 貴著    新潮社

〇「霞ヶ浦の古墳時代」 内海・交流・王権

               塩谷 修著    高志書院

〇「海から読み解く日本古代史」 太平洋の海上交通

               近江 俊秀著   朝日新聞出版

〇「中世常陸の土豪と農民」 ふるさと文庫

               志田 諄一著   筑波書林

〇東洋文庫171 「日本その日その日」1 

          E・S モース著  石川欣一訳  平凡社

〇東洋文庫172 「日本その日その日」2

          E・S モース著  石川欽一訳  平凡社

〇東洋文庫179 「日本その日その日」3

          E・S モース著  石川欽一訳  平凡社

〇東北の古代史1「北の原始時代」

               阿子島 秀編    吉川弘文館

〇「よみがえる古代の港」 古地形を復元する

               石川 智著     吉川弘文館

〇増補版 「縄文の衣」 日本最古の布を復原

               尾関 清子著    雄山閣

〇「日本人の住まい」    E・S モース著

            斎藤正二・藤本周一訳   八坂書房

〇東北の古代史2 「倭国の形成と東北」

               藤沢 敦編     吉川弘文館

〇「オードリー・タンの思考」 IQよりも大切なこと

               近藤 弥生子著   ブックマン社

〇「交渉術」         佐藤 優著     文集文庫

〇「政治の修羅場」      鈴木 宗男著    文春文庫

〇東洋文庫648「アーネスト・サトウ伝」

         B・M アレン著  庄田元男訳  平凡社

〇「クワトロ・ラガッツィ」天正少年使節と世界帝国

               若桑 みどり著    集英社

〇東洋文庫229 「日本巡察記」

          ヴァリニャーノ著 松田毅一他訳 平凡社

〇「聖母像の到来」

               若桑みどり著     青土社

〇「古賀藩とその周辺の隠切支丹」

               小島 恂二著   日本図書刊行会

〇「軍師 千利休」 秀吉暗殺計画とキリシタン大名

               加治 将一著     祥伝社

〇「国際メディア情報戦」

                高木 徹著   講談社現代新書

〇「奥羽古キリシタン探訪」 後藤壽庵の軌跡

                司東 真雄著    八重岳書房

〇シリーズ藩物語「古賀藩」

              早川 和見著     現代書館

〇新版「信濃古代史考」   大和 岩雄著      大和書房

〇アルメニアを知るための65章」

          中島 偉晴 メラニア・バグダサリヤン編著

                          明石書店

〇「地元を科学するということ」 地域学の比較から考える

      國學院大學研究開発推進センター・渋谷学研究会編

〇「結節点としての渋谷」  江戸から東京へ

      國學院大學研究開発推進センター・渋谷学研究会編

             




           


                           

 

2021年9月1日水曜日

感性の問題


 2010年頃から、今は常陸太田市になっている旧金砂郷町を中心としての私的な調査を行ってきました。 高柿地区から出発して、大里、大方と、そして2012年に中野町で「中野冨士山古墳」の発見につながるのです。 そんなわけで、金砂郷地区の隅々まで歩いてきたと自負して、どこに何があるかわかっていたつもりでしたが、まあ、自惚れでしかなかったのです。

画像は、中野町の地元の人しか通らない道路わきにある庚申供養塔です。 この石碑の前を何回も通っているのに気が付きませんでした。 少しへこみました。 目が悪いのか、性格なのか、感性が乏しいのか?。 寒くなったら再度歩いてみましょう。